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2013年4月17日水曜日

鉄道少女隊(砲郭戦闘車)

以前の仕様では電動機によって自走可能としていたが、これは廃止する。

配置場所が編成の中盤であることから、単体で行動する可能性が非常に低く、過剰装備となってしまうため。

ただし、機関車や電源車からの電力供給が途絶えても戦闘行動が可能なように、発動発電機は装備しておく。

また、主砲用スポンソンの位置を低くする。2階建て客車(サロ125・124形なんか)の1階部分ぐらいまで。

これは、行進間射撃時に砲を撃った反動で転覆するような事態を避けるため。遠方への射撃はやりにくくなるが、鉄道委員会の管理権限は軌道周辺にしか及ばないため特に問題ではない。

スポンソンの位置を低くしたことによる車両上部の空きスペースには武者走りを設置、重機関銃チームを配置する。完全な2階建てにしないのは、射撃によって発生する硝煙を天井のベンチレーターから排気する必要があるため。

武装は雄型の75mm砲と7.7mm機関銃については変更なし。雌型は7.7mm機関銃のみであったものに25mm機関砲を追加する。これは軽装甲車両への対抗能力を向上させることが目的である。双方共に固定武装による対空能力は持たせない。ただし、将来の改装時に追加される可能性は残す。

戦闘人員は1両あたり1個小隊を基準とする。雄型1両と雌型2両で1個中隊となる。平時はこの1/3から半数程度。なお、雄型は砲撃指揮所となるため、砲術長席と観測機能と機械式計算機を備える。

なお、スポンソンの位置を低くすることについて、タルゴのような左右の車輪が独立した足回りも検討したが、装甲車両の車重を支えるには弱いと思われるので却下。走向装置も過剰に複雑になりそうだし。

2013年4月14日日曜日

鉄道少女隊(装甲蒸気機関車の足回り)

装甲蒸気機関車は蒸気タービンを原動力とする。

以前は長大な軸流タービンを搭載する予定だったので、動輪もそれに合わせて6軸ということにしてある。

前回はこれを遠心タービンに変更したわけだが、しかし動輪が6軸であることには変更はない。

これは、主にボイラーの問題だ。

遠心タービンは全長は短くできるものの、シングルドライバー的な配置にすると、車両限界からボイラーの幅を狭めないといけなくなるのだ。

つまり、幅の狭いボイラーで必要な蒸気を作り出すためには、全長を長くして容積を増やさないとならないということだ。縦に伸ばすことも考えられるが、これもやっぱり車両限界と重心的な面であんまり伸ばすことはできない。でも一応縦にも伸ばしますよ? 自衛隊の新型対潜哨戒機P-Xの胴体みたいに断面が8の字になるカンジで。

でまあ、6軸ともなると、カーブを曲がるのがエライ難しいコトになってくるのはご承知の通り。

動輪直径の設定次第のところもあるにせよ、軸間10mは下らないことになるので、これはなんとかしないといけない。先輪をつけないことにしても、ほぼ焼け石に水だねえ、これは。

現実の機関車でいくと、前半をボギー台車にしたマレー式なんかがあるが、コレはレシプロ式だからこそできるワザで、タービン式だとちょいと難しそうだ。蒸気をヤワいパイプで供給するから漏れなんかの問題もあるしねー。

また、カーブで引っかかる真ん中辺の動輪のフランジを取っ払うって荒業もありますなあ。コレは比較的よく使われる方法みたいですな。

さらに、動輪がある程度左右に動くようにする方法もあるようだ。今Wikipediaで調べたコッペルギアシステムやなんかがソレらしい。

実は、このために装甲蒸気機関車の動力伝達はギア式という設定にしてあったんですよ、コレが。

もっとも、ハヤカワさん、ついさっき調べるまで、こういう方式のこたぁまるっきり知らなかったんですが、いろいろと考えているうちに、「ギア式の動力伝達で、ギアと車軸が固定されていないヤツなら動輪を左右に動かしてカーブを曲がれるんじゃないのカナ?」という仕組みに至ったワケですよ。
ただし、2軸と5軸は固定な? そうしとかないと直進中に車体が明後日の方を向いちゃうからな。1-3軸と4-6軸はリンクさせてもいーかもしんない。コレで3軸ボギー台車に近い効果が得られるハズー、ハズー、ハズー。

そしたら、やっぱり同じことを考える人間がいるもので、実際に何種類かそういうタイプの駆動方式が考案されていたようで、設定上の問題が解決されてひと安心。てか、ハヤカワさんの思考する方向が間違ってないってコトが現実に証明されたわけですから、これから先の設定にも明るい見通しができたってモンですよ?

イチバンさいしょに思いついたんじゃなかったってトコはちょいとクヤシいですケドね。くそぅ。

足回りじゃないケド、装甲蒸気機関車には復水器が装備されてますよ? ただし、回収できるのは巡行出力まで。機関全開にすると蒸気を噴出しますよ? 主に、絵的に全開状態を分かりやすくするためですケドー。←4月22日

2012年1月5日木曜日

鉄道少女隊(装甲機関車の仕様について)

装甲機関車の動力について考えてみる。

蒸気タービンは変更しないとして、現状では軸流タービンを想定しているんだが、遠心タービンも面白いかもしれない。主に見た目で。

軸流タービンだと、ボイラーとタービンが直列に並ぶとすさまじく長大な構成になってしまうことも問題だしね。まあ一応その解決策も考えてはあるんだけど。

これが遠心タービンだと奥行が小さいから、車体の側面に古のシングルドライバー機関車の巨大な動輪みたいなカンジで取り付けることができるんじゃなかろうか?

これだとタービンからの出力を曲げなくても動輪に伝えられるから機構が簡素化できるっていうメリットもあるんだよねえ。

もっとも、軸流タービンに比べると高出力化が難しいっていう難点もある。タービン径を大きくしたり(これは車両限界があるから難しいね)、または多段化すれば出力は上げられるけど、そうなると結局は軸流タービンと同じだ。


※2013年4月8日追記

まあ、もともと車両限界的に見れば相当な大型機関車なんだから、タービン径大きくしたっていいっちゃいいんだケドー。あんまり大きすぎるとこんだ高回転化ができなくなるしな。痛し痒し。

んで、イロイロと考えてはいるワケですが、軸流タービンは将来新型が出現したときにとっておいて、当座は遠心タービンの蒸気機関車とゆーコトにしとこう。

蒸気タービンは回転の変動が大きいとロスも大きくなるから、できるだけ長距離を高速で一気に駆け抜けるってゆー使い方になるだろう。国際間物流専門っていう鉄道委員会のシゴト的にもその方が合ってるしな。

300kmぐらいはひとっ走りなカンジ?

想定する舞台である大連~長春が700kmちょいだから、奉天で1回補給してあとはノンストップか。問題は燃料と水が持つかどうかだねえ。

それと、動力伝達機構にも工夫が必要だ。タービンはなるべく高回転で、かつ回転数を変えないほうが効率がいい。だから、低速運行や停車中であってもタービンは動き続ける。これはこれでロスが多きいいケド、これを減らすための長距離無停車運行だから、あんまり問題がないとゆーコトにしとこう。うん、その方が平和だ。

んで、常に高回転で動き続けるタービンから、時々に必要な出力を取り出さないといけないワケだ。内燃機関に近い感じカナ? トルクバンドに合わせて最適な減速歯車を選択するってヤツ。

この場合、減速歯車はまだいいとして、スムーズに変速したり、停車時のために動力遮断機構が必要になるね。そう、クラッチやトルクコンバータだ。

当初は巨大なトルクコンバータを積む予定だったケド、油圧クラッチや自動遠心クラッチはどうだろうね?

また、減速歯車はある程度必要として、無段変速装置を積むのもアリかもしれない。

想定する1万馬力超の出力に耐えられるかどうかはまあアレだ。戦間期のテクノロジーレベルって壁もあるはあるし。いざとなったら無視するケドー。ケドー。ケドー。

……

言うな! ターボエレクトリックがイチバン簡単なのはわかってるんだっ! でもなんか負けた気になるから言うんじゃないっ!! いいか? ゼッタイに言うなよ?


言うなってばっ!

2011年6月8日水曜日

鉄道少女隊(世界設定)

今回は鉄道少女隊の背景となる世界について。



この時代の欧州では、第一次世界大戦は勃発したものの、大規模な戦略輸送に欠かせない国際間鉄道網を鉄道委員会が掌握しているため、史実のような急速な拡大が起きていない。また、鉄道委員会は万国平和会議で定められた軍需物資以外は自由に輸送ができるため、国際間輸送が完全には停止しないことから、戦争の影響で市民生活のレベルが極端に低下してしまった国家は少ない。このことから連合国と同盟国双方の国力がなかなか疲弊せず、現在も大戦は終結せず、ほぼ膠着状態にあるといえる。参戦国間で休戦条約が複雑に絡み合ってしまったため、小競合い程度の戦闘が広範囲で発生してはいるが、全体的な均衡が崩れないため、戦線から離れた後方では平穏な生活が営まれていることが多い。

・鉄道委員会の発足
鉄道委員会の発足は1905年で、当初は7か国(スイス、ネーデルラント、イタリア、ポーランド、フランス、チェコスロヴァキア、ユーゴスラヴィア)であった。なお、鉄道発祥の地である英国は、国家戦略として海上輸送の支配維持を採用しているため、国際的な陸上輸送網の拡充には積極的ではなく、むしろ反対の立場をとることが多いため参加は見送られた。しかし、鉄道による国際輸送の増加は多くの国に経済発展をもたらしたため、加盟国は徐々に増加し、現在では60か国を超えてユーラシア大陸をほぼ横断することが可能となっている。

・加盟のために
鉄道委員会へ加盟を希望する国家に対しては、まず政府が鉄道委員会の政治的独立を保障することを求められる。さらに、鉄道委員会に必要な鉄道施設を委譲し、それらを鉄道委員会が制定する規格に従って改修しなければならない。改修費用は加盟国と鉄道委員会が相応に負担することになるが、近年、可変ゲージ車両の導入に伴い完全改修後の委譲から逐次改修へと改められ、新規加盟までの期間と費用負担の軽減が図られている。しかし、駅施設やトンネルなどは加盟時に改修が終了している必要があり、軌道に関しても走行安定性などの問題から長期間可変ゲージ車両を使用することは難しいため、最終的にはすべて改修をおこなわなければならないことになる。加盟後に新規に鉄道を敷設する場合などの費用は加盟国と鉄道委員会が応分に負担し、通常の保守管理は鉄道委員会の負担となる(共用路線を除く)。なお、鉄道委員会が委譲を受けた路線は、たとえ不採算であっても委譲元である国家との合意がなければ放棄することはできず、運営中は一定以上の列車を運行する義務が生ずる(国鉄的な縛りであるといえる)。
なお、加盟国はすべての国内鉄道路線を鉄道委員会に委譲するわけではなく、国際輸送の比重が高い路線に限定され、一部の区間では国内鉄道との相互乗り入れもおこなわれている。乗り入れの場合、運行の指示は当該路線を管理する指令所がおこなう。
余談だが、鉄道委員会の主たる業務が国際輸送に制限される理由は、鉄道委員会が国内物流を含むすべての物流を掌握した場合、経済面から国家運営が支配されてしまう危険性が高く、これを恐れた初期加盟国が総意として鉄道委員会の業務範囲を限定しためである。しかし、後に加盟した小国の中には、国庫の大きな負担となっている国内鉄道の運営も鉄道委員会に委ねたいというものもある。
鉄道施設を委譲した加盟国へは鉄道債が発行され、鉄道委員会への委員選出権と輸送利益に応じた配当が与えられる(円卓会議への委員の派遣は直接の利益誘導にはならないが、自国にとって不利な運営方針が採られるのを阻止することができるため非常に重要である。英国はこれを恐れて、大陸と接続する鉄道を持たないにも関わらず、植民地の鉄道網拡充を理由に加盟することになった)。
ちなみに、大日本帝国の加盟時には、日露戦争に勝利した際に賠償として得た南満州鉄道と、それを経由して大陸横断鉄道に接続可能な、東京~神戸~下関の2路線が委譲されることとなった。

・主要な加盟国
大日本帝国
鉄道委員会においてもっとも新しい加盟国の一つ。アジアの最東端に位置する島国で、大陸とは海峡で隔絶された環境である。古代~中世までは大陸との交易もおこなわれたが、近世になって徳川幕府が鎖国政策を採ったため、近代に明治政府が成立するまで大陸との交流がほとんど失われていた。本作の時代は昭和期であるためすでに開放政策が採られ、他の国家との交流も活発に行われるようになって久しい。英国の支援で国内に独自の鉄道網が整備されつつあるが、現政権は産業振興にも力を注いでいるため、さらなる経済発展が期待できる鉄道委員会との接続を強く望んだ(日本は一次大戦では戦場にならなかったため、荒廃した欧州の工業生産を肩代わりする形で好況を続けたが、戦争が膠着しつつあることから欧州の生産も回復することが見込まれ、このままでは過剰な工業生産力を抱えて恐慌に陥る危険が高いため、早急に新たな市場を開拓する必要があった)。このため、大日本帝国政府は積極的に鉄道委員会との交渉を重ねてきたが、国土を大陸と隔てる海峡が障害となって長期間頓挫することとなった。しかし、やはり大陸と海峡で隔てられた英国が加盟したことと、これに伴い鉄道委員会が最新の外洋型鉄道連絡船を就航させたことで相互の路線が接続可能となり、ついに新規加盟が実現したものである。正式な加盟以前から準備が進められており、国内の鉄道規格の改修は交渉開始当時から鉄道委員会の監修の下におこなわれた。日本は国土全域において山地や狭隘な場所が多く改修は多大な困難を伴ったが、鉄道委員会からの有形無形の援助によって、最重要幹線は加盟までに完了することができた。後に路線短縮のために開通する丹那トンネルの掘削には鉄道委員会からの技術供与が大きく貢献しているといわれる。

帝政ドイツ
欧州の中央に位置し、フランス共和国と大陸の覇権を争うライバル。中世にはフランク王国として欧州最大の覇権国家であったが、相続によって分割された神聖ローマ帝国の時代に諸侯の権力が増大し、国内に小国が乱立する状態となってしまった。しかし、近年になって新興のプロイセン王国を盟主として念願の再統一を果たした。現実の歴史では欧州大戦後に帝国は解体されてワイマール共和制に移行するが、本作の世界では帝国は維持されてたままである。これは、一次大戦の開戦時点で鉄道委員会が欧州の鉄道網の大半を掌握していたため、鉄道による大規模かつ迅速な戦略移動が困難となり、一次大戦自体が大規模な国家消耗戦に至る前に膠着状態に陥ったことが影響している。逆に国力を消耗し尽くすような決定的な敗北に至らなかったことと、流通が停止しなかったことで食糧事情など市民生活が安定しており、史実では発生したキール軍港での水兵の反乱に代表されるような市民階級の蜂起がなく、ドイツ側が一部の国境線を後退させることで連合国の一部との休戦が合意できたことによる。ただし、開戦時の皇帝は休戦条約締結の前に廃位されており、現在では講和派の新皇帝が擁立されている。つまり、現在も戦争状態は続いていることになり、かつてビスマルクが目論んだ、国家間の緊張を巧みに利用した平和の時代に回帰したものといえる。

フランス共和国
ドイツと同じくフランク王国を祖とし、欧州西部でも最大の国土を持つ国家。その巨大な農業生産力で多数の人口を養えることから、特に近世の絶対王政成立以降からは欧州の強国の一つとして君臨してきた。反面、鉱物資源の国内生産は低く、工業を拡大するためにはこれらを国外から輸入しなければなないという、近代国家としては大きな弱点を持っている(ちなみに、フランスが文化的にはドイツに近いアルザス=ロレーヌ地方の領有にこだわるのは、この地域が石炭や鉄鉱石といった鉱物資源に恵まれているためである)。このため、海洋支配や植民地拡大などの面で、常に英国と対立(歴史的経緯もあるが)しなければならない。しかし、フランス海軍は英国海軍に正面から対抗しうるものではなく、フランスは次善の策として、英国に影響されない陸上輸送の拡充を選択することとなった。まず、欧州を縦断して南は地中海、北は北海(ドーバー海峡)に面している地理環境を利用して、これを接続する鉄道を整備することによって、ジブラルタルの価値を低下させ、さらに鉄道委員会の設立を後押しすることで欧州一帯の鉄道網と接続するし、英国の独占的な海上輸送に対抗しようと考えたのである。

ソヴィエト連邦
ロシア帝国期にシベリア鉄道が完成したところで鉄道委員会に加盟し(ただしウラジオストク線のみ。支線であった南満州鉄道は日露戦争の賠償として日本に譲渡されている)たが、直後に共産主義革命が起こり、革命政府は共産主義的思想からあらゆるインフラを国有化することを求め、鉄道をも強制接収しようと試みた。しかし、運営に必要な幹部職員をブルジョワという理由で大量に粛清してしまったため、接収したとしても維持運営できないことが判明し、止む無く鉄道委員会による運営の継続を認めることとなった(これには、シベリア鉄道の建設に協力したフランスが鉄道員会に加盟していたことも影響している)。だが、その代償として、本来委譲された鉄道網のゲージは鉄道委員会の規格に沿ったものになるのだが、ソ連邦政府が広軌を強硬に主張して譲らないため(容れられなければシベリア鉄道の破壊だけでなく、鉄道委員会のすべてをコミンテルンの敵として攻撃の対象とする宣言文まで用意していたようである)、シベリア鉄道の大半である共用路線には、鉄道委員会規格のレールに1本追加する形でソ連邦規格の広軌車両用のレールが敷かれ、1軌道にレールが3本という変わった風景が存在する(かつて箱根登山鉄道と小田急鉄道が相互乗り入れしていた小田原~箱根湯本間を参考に)。なお、ソ連邦による脅迫が成功したのは、他に極東地域へ到達する路線が存在しないことや、国土の広大さから物流の停止による経済封鎖が効果を挙げにくいという特殊な事情が働いているためであり、他の加盟国が同様の行為に走ったとしても同じ結果は得られないだろう。
なお、近年鉄道委員会では職員を意図的に出身地から遠ざけるように配置する人事が試みられているが、これはロシア革命時にロシア出身の職員の一部が呼応して鉄道の奪取に加担しようとしたためである。ただし、これについては委員会内でも過剰反応ではないかとの声が上がっている。

大英帝国
世界各地に広大な植民地を持つ巨大帝国。しかし、その本国は鉄道発祥の地でありながら、大陸から海峡で隔てられているため、鉄道委員会への加盟は長らくおこなわれなかった。これには、国内に小鉄道が乱立し、それらの規格統一ができないまま発展してしまったことも関係していると思われが、やはり最大の要因は、ジブラルタル~スエズ運河~インド~シンガポール~香港という、極東と欧州を繋ぐ海上輸送の要所を保持し貿易を独占することが国家戦略の根幹であるため、これを脅かす存在を認められないという点にある。だが、鉄道委員会の加盟国が増加の一途を辿り、英国のみが加盟しない状態で外交圧力によってこれらの伸張を牽制することが難しくなったため、渋々ながら加盟することとなった。このため、鉄道委員会内ではその活動を抑制する方向に力を注ぐ、いわば獅子身中の虫となっている(時代が下ってからのことであるが、第二次大戦中に日本がタイとビルマを結ぶ泰緬鉄道を建設し輸送に利用していたが、戦後になるとシンガポールの重要性が低下するのを恐れた英国の戦略で路線の一部が破壊されている)。なお、鉄道委員会の公用語は英語とフランス語となっているが、フランス語は本部が置かれるスイスの言語であるから当然としても、国際間鉄道網の拡充に消極的(というか反対)な立場を採る英国の言語も選ばれているのは、鉄道発祥の地に敬意を表してのことである。

・スイス連邦
鉄道委員会発足の中心となった内陸国家で、永世中立であるため各種の国際機関の本部が置かれることで有名。鉄道委員会の本部もスイスの鉄道ターミナルであるチューリッヒに存在する。海を持たない内陸国であるため、周辺の国際情勢次第で物流が停止する危険が常に付きまとうという危機感から、相互安全保障としての鉄道委員会を構想し、実現を主導した。

・主な非加盟国
アメリカ合衆国
新大陸を代表するの巨大国家。国土が広大であるため、流通機関としての鉄道は古くから発達しているが、地理的に隔絶しているため鉄道委員会との接続はない。これは、合衆国が外交において孤立主義を採っているためでもあるが、国内鉄道を鉄道委員会が採用しているメートル法基準に変更することを産業界が強く拒んでいるということも要因であるとされる。しかし、鉄道技術のノウハウの蓄積が大きく、それに関連する技術者も多いため、鉄道委員会にスカウトされた合衆国出身者は少なくない。
なお、鉄道委員会の内部では、ベーリング海峡に架橋して旧大陸と新大陸を接続する計画や、アリューシャン列島を経由する連絡船で接続する計画などが提唱されているが、どちらも技術的に実現が難しいだけでなく、路線の維持管理や採算性の問題から疑問視されており、現在では具体的な調査すらおこなわれていない。大日本帝国と大陸の間で運行されることになった外洋型鉄道連絡船は、鉄道委員会技術局がアリューシャン案用にまとめていた仕様を転用したものらしい。

中華民国
列強に蚕食された大清帝国を倒して創建された国家。しかし、大清帝国が日清戦争に敗北した結果、北部の主要な鉄道網を賠償として日本に譲渡してしまったため、鉄道委員会と接続可能な鉄道路線を持たず、現状では加盟が見送られている。さらに、共産主義革命を目指す勢力との内戦状態が続いていることから、中華政府の独力では新規の鉄道建設ができない状態である。しかし、英国のアジア植民地を経由する南回りの大陸横断鉄道路線が建設されつつあるため、すでに日本まで延びている北回り路線との接続を図るであろう鉄道委員会からの援助を受ければ建設が可能になるとの期待が中華政府内では高まっている。しかし、鉄道の委譲直後に革命が勃発して混乱が起きたソヴィエトの前例があるため、鉄道委員会内では内戦の趨勢を見極めるまでは静観するべきであるとの意見が強い。

大韓帝国
長らく中国の属国であったが、日清戦争の結果独立することになる。本作の世界情勢では、欧州大戦後の経済ブロック化が鉄道委員会の存在によって進展しなかったため、日本に併合されることはなかった。しかし、実情としては日本の自治領といったところである。日本と大陸を結ぶ連絡船は大韓帝国の釜山と日本の下関の間で運航される。この連絡船は当初シベリア鉄道の始発に当たるウラジオストクから新潟を結ぶ予定であったが、両都市間の距離が大きすぎ、日本海には適当な避難港がないことなどから、シベリア鉄道を満州里から分岐する支線を経て釜山に至る路線が採用された(新潟から東京へ向かう路線は山間部を多く通過するため改修が困難であったことも影響している)。

2011年5月8日日曜日

鉄道少女隊(装甲列車の概容)

鉄道少女隊に登場する装甲列車について。すごく長いので覚悟して読め。


・鉄道車両
機関車
鉄道委員会が運用する機関車は、主に蒸気機関車とディーゼル機関車の2種類である。鉄道委員会以外の市電や近郊鉄道では電化がおこなわれている場所もあるが、国際間の長距離路線を主とする鉄道委員会では、インフラ整備の問題などから電化は計画段階に留まっている(国家によって電源規格が異なるため、発電所の整備からおこなわなければならない場合が多い)。また、ディーゼル機関車の導入も燃料確保の点で先進地域に限られている。なお、次世代の高速機関車として、ガスタービン機関車も研究されている。

@蒸気機関車
汎用蒸気機関車
レシプロ式蒸気機関で駆動する従来型の機関車。鉄道委員会では、単式よりも熱効率のよい複式膨張機関が主力となっている。外見的な特徴としては、動輪への動力の伝達がギア式であるため、一般の蒸気機関車に見られるピストンのクランクシャフトから動輪へ直接繋がるクランクロッドがない点である。水の補給が難しい地域ではオプションで復水器が取り付けられ水を節約する。復水器は炭水車を小型化できるメリットもあるため、標準装備が企画されている。

高速型蒸気機関車
機関に蒸気タービンを採用することで、レシプロ式に比べて高出力かつ高速を実現した最新型機関車。蒸気タービンには遠心式と軸流式の2種類があるが、鉄道委員会では軸流式を採用している。高速型蒸気機関車は稼動数がまだ少ないため旅客用に使用されることが多いが、貨物でも高速運送を要求される場合に使用される機会が増えている。蒸気タービンは停車中でも最低限の回転を維持している必要があるため、この性質を利用して電源供給能力も与えられている。復水器を備えるものは、長距離の無補給運行や、水が入手しにくい地域でも運用可能。ただし、停車中など復水器の能力が低下する場合や缶圧の調整のために蒸気を解放することがあり、完全な無補給はできない。

装甲蒸気機関車
最新の蒸気タービン式高速型機関車をベースに装甲と武装を施した機関車。通常の高速型機関車とは異なり、良質な燃料の入手性が低い地域で運行することが多いため、缶は石炭と重油の混焼が可能なだけでなく、可燃物であればほとんどのものが燃料として利用できる(とはいっても、燃焼カロリーが低いものを燃料にした場合、その分出力が低下するのは避けられないし、使用後の整備も手間がかかる。過去、小麦粉を水に溶いたものを燃料にして動かしたことがあるが、その機関車は運行時に放った香ばしい匂いから後日“パン焼き窯”と渾名されるようになった。ジャック・ロダン機関士長が運転していたため、ジムおじさんのパン工場とも)。蒸気タービンは蒸気入口と出口の温度差が大きいほど熱効率が高くなるため、出口側の冷却を兼ねた復水器も標準装備される。また、装甲列車では車両が装甲や武装によって重量が増加しているため、機関車は重連以上の編成が基本となる(基本編成であれば単一の機関車だけでも運行するだけの能力はあるが、機関車の負荷を減らして機械寿命を延ばすことや、フェイルセーフの観点からも重連以上が推奨されている)。ただし、高速型蒸気機関車は製造コストが高いことや、大型であるため山間部など運用不可能な路線が存在し、こうした場所では旧型のレシプロ式装甲蒸気機関車も併用されている。
装甲蒸気機関車「ミネルヴァ号」は、主機関として軸流式蒸気タービンを搭載し、これが発する回転を減速歯車を通じて動輪を駆動する。タービンは常時回転しているためトルクコンバータや変速機があり、レシプロ式蒸気機関車よりもディーゼル機関車に近い操作法である。また、長大な軸流式タービンを収容するために、直径2mの大型動輪を5軸配置(アメリカ式表記でのオーヴァーランドに相当)にしている。これだけ長いと通常の構造ではカーブを曲がることが困難になってしまうが、可変ゲージ機構の応用(中空歯車)で、動輪がカーブに設置されたガイドレールに追随するよう動くため、最小旋回半径は一般の機関車とほぼ同じである。
この時代の機関車の場合、前照灯が1基であるものが多く、鉄道委員会の保有する機関車もほとんどはその形式なのだが、装甲機関車は運用の性格上最低2基以上備えられることになっている。固定武装7.7mm機銃×2。武器ではないが、缶圧を意図的に危険域まで上昇させ、非常弁を解放して周囲に高温高圧の蒸気を撒き散らし、機関車に近付くものを排除するという荒業もある。非常に強力ではあるが、缶への負荷が大きく、さらに解放後は蒸気圧が急激に下がるためしばらく出力が上がらなくなり、最悪その場から動けなくなることもあり得るという諸刃の剣である。使用には機関士長と装甲列車司令官の同意が必要。

@ディーゼル機関車
汎用ディーゼル機関車
非電化路線でディーゼル燃料の入手が容易な地域で運用される。英国など先進国でありながら電化が難しい地域では依然主力機関車として運用されている。

高速型ディーゼル機関車
ディーゼル発動発電機を搭載し、自己発電でモーターを駆動するハイブリッド型機関車。完全な電気機関車よりも車重あたりの出力が低いが、汎用ディーゼル機関車よりも高速運転に向いているため、旅客輸送に利用されることが多い。将来路線が電化された際には発発を大型トランスに交換することで引き続き使用できるように設計されている。

装甲ディーゼル機関車
汎用ディーゼル機関車を基本にして装甲と武装を施した機関車。装甲蒸気機関車よりも速度性能は劣るが、大量の水を必要とせず、燃費のよいディーゼル機関を採用したことで行動時間は長くなっている。このため、長時間無停止運行を余儀なくされる場面では装甲蒸気機関車よりも優先して運用される。また、蒸気機関よりも排煙が少ないため、人口密集地では短距離運行であってもこちらが選択されることが多い。固定武装7.7mm機銃×2。

@電気機関車
鉄道委員会が管理する路線では完全電化されたものはまだないため、短距離運行でのみ試験的に運用されている。将来、完全電化路線が登場すれば主力となると考えられている。車重あたりの出力はもっとも大きい。しかし、動力源である電力の供給を外部に依存する構造上、装甲化は難しく予定されていない。

・装甲列車の編成
1編成の基本的な人員構成は、保安局員×6=1個分隊×3=1個小隊×3=1個中隊×3=1個大隊+後方要員1個中隊+装甲列車1編成=1個軍団(基本216名で状況によって車両が追加されるため増減あり)となる。3の倍数になっているのは、平時は3交代勤務であるため。車両間には有線電話が設備され、各種の連絡に使用される。装甲列車は野盗などからの襲撃に対する防衛が重視された構成であり、特に装甲目標との戦闘は考慮されていない。ただし、固定武装ではないが任務によっては13mm対戦車ライフルを装備することがあるため、まったく対処できないわけではない。また、近年では対空目的で25mm機関砲が装備されることがあり、これは軽装甲車両に対しても十分な威力を持つ。
全車両の平均的な装甲厚は20~25mmとなっている。これは重機関銃や榴弾の破片を防ぐことは可能だが、対戦車砲など対装甲用兵器からの攻撃には対抗しきれない(初期の対戦車ライフルを除く)レベルのものである。しかし、車体重量の問題もあるが、先進国の正規軍でもなければそのような装備を持たないため、運用上必要十分な防御力であるといえる。また、内貼り装甲として難燃加工を施した木板が使用され、カーテンや絨毯なども難燃加工を施した繊維を使用している。ただし、直接肌に触れるリネン類はこの種の加工が難しいため通常の布が使用されている。
車内電話ケーブルや電源ケーブル、ブレーキ用圧搾空気パイプなどは完全二重化されている。

基本的な編成1(主に貨物)
|警|砲(雌)|機|司|~機|砲(雄)|~|機|砲(雌)|警|
~の部分は業務内容によって随時必要な車両が接続される。

基本的な編成2(主に旅客)
|警|砲(雌)|機|司|砲(雄)|~|機|砲(雌)|警|
~の部分は業務内容によって随時必要な車両が接続される。

※装甲列車の編成名は各種神話の戦女神から採る
ミネルヴァ
イシュタル
モリガン
アテナ
アンドラステ
エニュオ
カーリー
ドゥルガー
ベローナ
フレイヤ
ニケ
ブリュンヒルデ
スクルド
など


@機関車
装甲機関車を重連以上で接続。ミネルヴァ号の場合は、装甲蒸気機関車となっていて、巡航速度で150km/h以上(標準装甲貨物編成:ちなみに、国際標準軌の速度限界は160km/hぐらい)と、当時の鉄道としては常識を超えた高速性能を持つ。機関車の性能的にはこれ以上の速度が出せるのだが、軌道が十分に整備されていない場所では脱線転覆の危険があるため推奨されない。
乗務員の編成は、長距離運行の場合、1両当り機関士長×1、正機関士×2、機関助士×3が3交代で勤務に当たる。短距離の場合でも、機関士長×1、正機関士×1、機関士助士×2が搭乗し、万一の場合にすぐ交代できるよう備えている(一般の機関車は機関士長と機関助士の2名体制)。なお、重連の場合の機関士長の席次は先頭機関車が高く、総機関士長となる。缶への水・燃料の補給は自動化されているが、緊急時に規格外燃料(木材など)を使用する場合は他の部所から釜焚きが抽出される。一般の列車では機関区を跨る運行の場合には機関区ごとに入れ替えとなるが、装甲列車の場合は特別な理由がない限り、始発から終着まで同じ機関車で運行される。機関車にも7.7mm機銃×2の固定武装があり、1丁は車体前面に向けて固定され、射撃時の反動により自動で左右±5度程度の範囲に弾幕を張る機構を持つ。もう1丁は運転室の天蓋に設置されるが、トンネル通過時など邪魔になる場合には運転室内に収容可能である。
また、一般の機関車と異なり、運転室も密閉構造となっている。
ブレーキは機関車だけでなく全車両に装備され、通常は先頭機関車から集中制御されるが、個別にブレーキをかけることも可能。
なお、蒸気タービン式機関車の場合、タービンの回転数を常に一定上に保たなければならないため、速度調整は自動車のようにギアの切り替えで行う。トルクコンバータも装備されているが、それだけでは減速率が足らないためである。ミネルヴァ号の場合前進後進共に24段(主変速機6段、副変速機4段)となっている。
蒸気機関車の場合、燃料とともに大量の水を必要とするが、運行距離によっては通常の炭水車では容量が不足するため、水タンク車が増設されることがある。これらは装甲蒸気機関車の最大のアキレス腱といってもよい。

@貨物車両
装甲箱型貨物車
貨物車両のうちで最も多い車両。装甲列車の性格上、基本的に無蓋貨車は存在しない(対空車両など特殊用途の車両には無蓋のものがある)。装甲箱型貨物車の側面には折りたたみ式のキャットウォークがあり、走行中に車両間を移動する場合にはこれを利用する。天蓋も通行可能な強度があり、キャットウォークが使用できない場合の通路となる。通常貨物車は装甲のみで非武装だが、現地改造で天蓋に機関銃座などが設置される場合がある。自走はできない。

装甲コンテナ車
近年、装甲箱型貨物車に代わって、平台車に装甲コンテナを積載する装甲コンテナ車が普及しつつある。装甲コンテナは規格化されているため、拠点駅での積み替えや他の輸送機関との連携が容易で、輸送効率が非常に高いという特長を持つ。また、装甲コンテナを下ろして他の貨物用のアタッチメントを設置することで専用貨車としても使えるため台車の汎用性も高い。このため、最近では新造される貨物車両はほとんどがこのタイプとなっている。また、装甲コンテナの固定器具は、過大な負荷がかかると自動的に固定を解除するように設計されているため、1つの装甲コンテナにカノン砲などの直撃を受けても、当該のコンテナだけが吹き飛ばされて、他のコンテナへの被害や車両の転覆を防ぐことができるのも大きなメリットである。平台車に折り畳み式のキャットウォークを装備。自走はできない。

特殊貨物車
長物や粉体、液体など専用の貨車が必要なものに関しては、必要に応じて一般の貨車に装甲を追加する形で運用する。こうした貨車は装甲化に対応した設計ではないため、走行装置などが弱点になりやすいので運用には注意が必要とされる。

@旅客車両
要人を警護しながら目的地まで運行するために必要な車両。固定武装はなく自衛用の小火器が搭載されている程度である。なお、旅客用、戦闘用共に窓は防弾ガラス(五重構造)になっているため、ライフル程度なら装甲シャッターなしでも耐えられる。旅客車両共通の特徴として、車体側面に出入り口がないことが挙げられる。これはドアが防御上の弱点になりやすいことと、侵入しようとする敵から防衛しやすいことを考慮したものである。なお、要人が利用する車両には、どこかに秘密の脱出口があるといわれている。

旅客寝台車
要人とその随伴員が使用する車両。一般的な執務や小会議がおこなえる設備があり、母国との連絡用に鉄道無線が使用できるようになっている。1両に付き3名の専任メイドが車両局から派遣されて配置される。ただし、メイド長は装甲列車大隊所属の保安局員が兼任し、他にメイド技能を保有する保安局員が適宜補助に入る。大型の窓が装備されているが、有事には装甲シャッターが下ろされる(手動または大きな衝撃を感知すると自動的に動作する)。なお、貨物車両には大重量に耐えられるリーフスプリングが使用されているが、旅客寝台車には新開発の空気バネが採用されているため、非常に乗り心地がいい。シャワー室や簡単な厨房(電気コンロ)も設備されている。騒音の問題から発動発電機は緊急時用の最低限のものしか設備されておらず、通常は機関車や電源車から供給される電源を利用する。エアコンを使用する場合には電源車は必須。自走はできない。

食堂車A
中央に長テーブルが置かれ、要人が一堂に会して食事ができる車両。国際会議など重要な会合に使用されることもある。食堂車の要員は保安局員が兼任するが、まれにバーテンダーなどが車両局から派遣されて、ラウンジとして使用される場合もある(一般旅客列車には専用のサロン車やラウンジ車があるが、装甲列車はコスト面から食堂車と共用となっている)。他の車両に比べて窓が大きく作られているが、有事には装甲シャッターで閉鎖される(手動または大きな衝撃を感知すると自動的に動作する)。緊急時用に小型の発動発電機を備えるが、通常は機関車や電源車から電力の供給を受ける。平時の鳩村いすゞはこちらと旅客寝台車に勤務している。自走はできない。

食堂車B
食堂車Aが会食や会議に使用されるのに対して、食堂車Bは2~4人用の小型テーブルが多数配置された日常の食事用の車両である。要人の随伴員の食事はこちらで提供される。配置されているウェイトレスは保安局員で、本作の主人公である燕女が平時に勤務している場所となっている。窓に装甲シャッターが装備されている点など基本的な仕様は食堂車Aと同様。自走はできない。

厨房車
要人用の食事を作る専用車両。シェフ以下5名の厨房スタッフが常駐するが、要人の専属料理人が使用することも少なくない。巨大な冷蔵庫が備えられる。冷蔵庫などで使用する電力を賄うため、比較的大型の発動発電機を備えるが、通常は機関車や電源車から供給される電源を利用する。外部電源がない場合には冷凍庫が使用できなくなる。調理では、煮物などには電気コンロを使用するようになっているが、焼き物や炒め物用にガスコンロも設備されている。このため、攻撃を受けたときなどに火災の元になりやすいので、消火設備は他より厳重にされている。自走はできない。

リネン車
1週間以上の長期運行で、途中駅でリネン類の補充が難しい場合に接続される車両。客車や乗務員寝台車で使用される大量のリネンやアメニティ類を保管して供給する。また、大型洗濯機や乾燥機、アイロンなども設備されている。メイド兼務の乗務員が交代で管理。シベリア線運行中に運悪く乾燥機が故障したとき、リネン車の天井には大量の女性用下着がたなびいていたとかいないとか。洗濯やアイロンのために小型の電気式ボイラーが設置されている。電源は機関車や電源車から供給される。自走はできない。
和服向けの洗濯設備がないのが燕女といすゞの目下の悩み。

電源車
旅客用車両の電源は基本的には機関車から供給されるものや自前の発電機を使用することになっているが、大量の電力を必要とする編成になった場合や機関車の発電能力が十分ではない場合などに、大型の発動発電機を搭載(フェイルセーフのため2基を交代で使用)した電力供給専用の車両が接続される。電源車が破壊されると各種の行動が制限されることと、発発用の燃料を大量に積載していることから、装甲防御と消火設備は他の車両より厳重である。自走はできない。

保冷車
乗務員や旅客が多い場合や比較的長期間拠点駅に停車できない場合に接続される、生鮮食品を積載する車両。大型冷蔵庫が複数設置され、アイスクリームなどの冷凍品も貯蔵できる。ただし、消費電力が非常に大きいため、電源車なしでは使用することができない。このため、緊急用の発電機も設備されていない。一般の旅客列車用のものに装甲を増設したものであるため、固定武装は取り付けられておらず、自走もできない。
なお、冷蔵の必要がない食品に関しては、各車両に分散して積載されるため、専用の車両は接続しないことが多い。

@戦闘用車両
旅客用車両と大きく異なる点は武装されていることであるが、他にもフェイルセーフが重視された設計となっていて、車両にはすべて独立した発動発電機が設置され、機関車や電源車からの供給が途絶えても一定時間戦闘行動を継続できるようになっている。
※機関車を除く車両において、1両当りの設定車重はできるだけティーガーⅡを超えないこととする。これは厨武装を避けるため。

機動警戒車
軌道と路上の両方を走行できる装置を持ち、必要に応じて装甲列車本隊に先行して安全の確認をおこなう車両。装甲化だけでなく、ある程度の障害は独力で排除できるように、砲と1個分隊程度の戦闘要員(先遣捜索隊)を搭載する(戦闘要員を降ろせば少量の貨物輸送も可能、仮設燃料タンクを搭載すると航続距離を大幅に伸ばせる)。装甲列車本隊との連絡用無線装置を装備しているため、無線連絡員も搭乗している。
主機はディーゼル機関で高い発電能力もあり、無線機だけでなく夜間警戒のための大型サーチライトや砲塔の旋回用モーターにも電力を供給する。警戒時には装甲列車本隊の2~3km前方および後方に展開し、軌道周囲の状況などに目を配る。軌道が破壊されていた場合に備えて、先遣捜索隊員には保線技術の保有者が選ばれる。1編成当り2両が配備され、通常編成では先頭と最後尾に接続される。
車体側面に乗降用のドアが左右1箇所ずつと、車体後部に戦闘要員の展開と貨物の積載に使用される観音開きのドアがある。主砲塔には指揮官用のキューポラと無線用のアンテナを装備(チハ車風)。全体的なイメージとしては欧州大戦時にドイツが開発したA7V突撃戦車。障害排除用のドーザーブレード付き(ラッセル車っぽい。増加装甲としても有用)。
ミネルヴァ号では、装甲列車大隊副官のシャルロット・デュ・コライユが指揮を執る。
固定武装:75mmカノン榴弾砲(密閉型全周旋回砲塔)×1、25mm単装機関砲(開放型全周旋回砲塔 対空対地兼用)×1、7.7mm主砲同軸機銃×1、車体側面に7.7mm機銃×4

航空甲板車
オートジャイロを搭載し、発着、整備など必要が業務がすべておこなえる。有蓋車であるが、オートジャイロの発着用に天蓋が開閉する構造となっている。オートジャイロはパンタグラフ式昇降台に載せられていて、発進および回収時にはこれを天蓋まで上昇させる。昇降台上で作業をする者には命綱が必須である。オートジャイロ用の整備施設は鉄道車両の応急修理機材と兼用され、簡単な工作機械も設備されている。
パイロットと偵察員が3組(6名)搭乗し、管制、整備などは交代でおこなう。
オートジャイロ牽引用のウィンチを標準装備し、牽引索には通信用電話線と電熱服などに使用する電力供給用のケーブルが編みこまれている。このため、独立飛行時は電熱服が使用できず冬場は相当寒い。液冷エンジンが採用された機体では、冷却液を利用したヒーターが装備される。
固定武装:7.7mm機銃×2。

司令車
装甲列車の指揮をおこなう車両。装甲列車大隊長と副官の執務室、司令部要員用寝台、会議スペース(12名程度収容)があり、各車両との連絡をおこなうための車内電話交換機、管区指令室などと通信するための大型無線機と無線連絡員が配置される。会議スペースは平時には乗務員の休憩スペースとしても使用される。このためティーセットが常備されている列車も多い。戦闘中に大隊長が外部を見るため、天蓋にはキューポラが設置されている。ミネルヴァ号では猫のジャンがよく寝ている場所でもある。
固定武装:7.7mm機銃×2。

病院車
動く野戦病院。基本は医師1名と看護婦2名が1チームとして常駐。長期の場合は3チームが交代で勤務する(他に衛生兵が必要に応じて補助に入る)。簡単な外科手術(手足をぶった切る程度。医師の能力にもよるが、全身麻酔設備がないため開腹手術は盲腸手術ができるぐらい)も可能。車体側面と上面には赤十字が画かれる。医療が発達していない地域では、危険が少ないと判断される場合に限り、長時間停車する駅で地域医療ボランティア活動もおこなう。勤務する医師と看護婦は、鉄道委員会と協力関係にある国際赤十字社から派遣されている。このため、国際赤十字社の人道支援物資の輸送は鉄道委員会のどの業務よりも優先しておこなわれる。
要人はほとんどの場合主治医が同行しているので、病院車で診察、治療を受けることはまずなく、これを利用するのは乗務員であるため、武装はしていないが戦闘用車両に分類される。治療中の振動を抑えるため、空気バネが採用されている。この車両に関しては特に非常用電源を2系統装備しており、絶対に停電が起こらないように配慮されている。
固定武装:なし

乗務員寝台車
定員57名(1個中隊収容)。1個分隊6名で1コンパートメントを占有。中隊本部スペースのみは3名で使用し、空きに本部用機材が収容される。ただ寝るだけではなく、乗務員たちの日常生活の場となる車両。通常使用時は座席だが、就寝時には座席を畳んでベッドが展開される。食事は烹炊車から給食当番が運んできたものをここで食べることになる。女子校状態。装甲列車では、要人用客車以外にはシャワーが設置されておらず、停車駅に設備されているもの(拠点駅には旅客用の宿泊施設や、勤務する職員用にシャワーや当直室などが設置されている)を使用するか、設備のない場所では簡易シャワー室が設営される。簡易シャワー室は1回に使用できるのが最大6人なので、交代で使っても停車時間がよほど長くないと全員が使用することができない。普通は最低でも2~3日に1回は設備の整った駅に停車することができるし、水を大量に使用することから、簡易シャワー室の出番はよほどの緊急事態に限られる(拠点駅の整備が遅れている新規路線や、天災・事故が発生し、復旧まで足止めになった場合など)。乗務員1名当りのベッドスペースはあまり広いとは言えず、身長の高いタチアナなどは足がはみ出してしまう。このため、通常は3交代勤務であることを利用して空いたスペースを借り、2名分使用して寝ている。装甲防御のため窓は最低限しかなく、それも有事には装甲シャッターで閉じられるため、熱帯ではかなり暑苦しい。ガス攻撃に対応するためエアコンが設備されているが、普段はあまり使わせてもらえない。
固定武装:7.7mm機銃×2。
設計のベースは欧州でよく使われる簡易寝台車(クシェット)。

砲郭戦闘車
装甲列車の主力戦闘車両。武装によって雄型と雌型の2種類に分けられる。
雄型(砲戦闘車):90mm榴弾砲×2、7.7mm機銃×4
雌型(銃戦闘車):7.7mm機銃×6
をそれぞれ砲廓構造の車体に搭載する。ただし、現地改造で武装が追加・変更されることがあるため、バリエーションは無数といってよいほど存在する。一般的な編成では雄型×1、雌型×2の3両が配備される。
雄型の主砲は千鳥配置のスポンソン部に設置されるが、駅施設などに衝突するのを防ぐため、戦闘時以外は車内に半引き込みが可能となっている。なお、主砲の射界は車体の左右方向に限定されてしまうが、砲郭戦闘車は編成の中間に配備されるため運用上の問題はない(スポンソン引きこみ時も射撃は可能だが展開時より射界が制限される)。動力は持たないため自走はできないが、砲旋回機構(微調整および緊急時用に手動旋回ハンドル有)の動作や砲弾用クレーン、ベンチレータといった補助機械類の電源用として小型発動発電機を搭載する。
搭乗する戦闘要員は1個小隊程度。主砲1門につき砲手×1と装填手×2、機銃1丁につき銃手×1と弾薬手×1が基本。
天蓋に排煙処理用のベンチレータが多数設置され、射撃指揮のための砲術長用キューポラ(測距儀付き)があることが外見的な特徴。
なお、雌型は比較的スペースに余裕があるため、即応用を除いた銃火器類の弾薬はここで保管している。

●HEP弾
粘着榴弾。鉄道委員会の装甲列車では、行進間射撃が可能であることが重視されているため、反動の問題から備砲は初速が低く抑えられており、高初速を要する徹甲弾を撃つことができない。このことから、低初速砲用に開発された対装甲弾がHEP弾である。ホプキンソン効果の応用で、柔軟な金属で作られた弾頭が装甲板に密着した状態で榴弾を炸裂させ、その衝撃波が装甲板内部を通過して裏面を破壊する。古武術で言う“通し”に近い装甲破壊効果を発揮する。また、弾頭が尖形である高初速徹甲弾は射入角が浅いと弾かれやすいが、粘着榴弾では弾頭形状が丸いためその危険も少なく、また風などの影響を受けにくいという特徴もある。成形炸薬弾が実用化されるまでは唯一の低初速砲用対装甲弾である。ただし、複合装甲には効果が低いので注意が必要。
本作では敵装甲列車に対抗するための秘密兵器として登場する。なお、戦後第三世代である英国のチャレンジャーⅡ戦車は、APFSDS弾と滑腔砲全盛であるのにもかかわらず、HEP弾を主力としたライフル砲を採用している。

対空戦闘車
航空機の発達により、上空からの襲撃が予想されるようになったため開発された車両。25mm連装機関砲を装備した密閉砲塔を2基装備。この機関砲は徹甲弾を使用すれば、軽戦車や装甲車を撃破することが可能であるため、対地攻撃用に俯角が取れるようになっている。対地攻撃では主に装甲目標に対して使用されるが、全周回砲塔であるため、自車に対する誤射に注意が必要。戦闘要員は2個分隊程度。今のところ量産化はされておらず、ミネルヴァ号に試験的に導入される。
固定武装:25mm連装機関砲×2、7.7mm機銃×2

烹炊車
乗務員用の食事を作るための車両。巨大な冷蔵庫が備えられるのは要人用の厨房車と同じだが、こちらの調理施設は量を作るのに特化している。1回に約200名分の煮炊きが可能で、1両で1個大隊の食事を賄うことができる。烹炊員3名が常駐し、適宜他の部署から給食当番が応援に入る。大人数の食事を賄うため、メニューには煮物、スープ類が多く、それの調理用に機関車の廃スチームを利用した大型の鍋が設備されている。炒め物や焼き物には大型の電熱プレートを使用。他に電気式のパン焼き窯を設備しているが、発発の発電力では電熱プレートやパン焼き窯までは動かせず、外部からの電源が供給されないとお粥(オートミール)などが続き、乗務員の士気に大きく影響する。
現時点では和食向きの調理設備は存在しないが、将来日本人の乗務員が増えた場合には考慮されることになっている。和食から長く遠ざかったため、燕女といすゞは停車中に小さな文化鍋で白米を炊くようになった。これは燕女の母親が荷物の中に入れたもので、当初小さいとはいえ重い鍋を持たされて閉口していた燕女だが、現在ではこれなしでは生活できないほど重要なアイテムとなり、母親の配慮に感謝することしきりである。
固定武装:なし

車載車
偵察や捜索、連絡に使用する小型四輪車または二輪車(側車付)を搭載する車両。車両の整備機材が設備されていて、簡単な工作機械や鉄道車両用の応急的な修理機材もある。同様の修理機材は航空甲板車にも設備されている。
固定武装:7.7mm機銃×2

2011年8月9日追記:装甲蒸気機関車の仕様を変更。



※博打で儲かるのは胴元だけ。胴元になれないなら賭けた時点で負け確定。人生賭けるのは自分が胴元になれるものだけにしとけ。←5月9日

※Web恋姫夢想。7鯖の拠点が突然襲われたよ。蜀中盤の南方だってのにわざわざ魏からレベルが3倍近いのがやってきたのだ。拠点の建物もまだ半分ぐらいしかない農業国だから兵士もあんまり置いてないし瞬殺だったわけだけども、相手に工兵がいなかったみたいだから単にオレTUEEEEEEがしたい厨だったのかな。←5月9日

※ECOはレンジャーのハヤカワさんがレベル27になったよ。このゲームはレベルとかいろいろな要素ででいける場所が制限されるから、そろそろやれることが少なくなってきたね。採取生活だからソロばっかりで強い敵とも戦えないし。飛空庭が手に入るまではあんまり動けないのかな。音楽がいいからヘッドホンして座ってるだけでもいいんだけどね。まあ、アクティブに食われることもあるけど。←5月9日

2010年10月22日金曜日

鉄少メモ001

成層圏プラットホームにもそろそろ飽きてきたので新しい、というか古いネタを引っ張り出してリニューアルを敢行するのである。

NCブログでちょっと公開した『鉄道少女隊』というヤツなんだが、基本設定をいじくって再出発しようと思うのだ。

とりあえず、現時点での基本的な設定を掲載しておこう。


・鉄道少女隊世界設定

 この物語の部隊となる世界は、地理歴史とも現在の世界とほぼ同じである。
 時代は一次大戦直後から二次大戦直前までの、いわゆる戦間期に当たる。
 これより少し前の時代、先進地域である欧州で各国が競うように国家事業としての物流インフラに注力し、その成果である巨大な鉄道網による活発な物流が国家の旺盛な経済発展の支えとなっていた。
 しかし、拡大する各国の経済活動が国境を越えて衝突するようになると、各地で地域紛争が絶えない時代となり、紛争国同士による互いの鉄道の封鎖や破壊により鉄道の運行に支障をきたすようになってしまった。
 このため、特に港湾を持たない内陸国家では経済の疲弊が激しく、海運によって最低限の物流を確保することができた沿岸国家でも、内陸国家との物流量が激減したことによる経済活動の低下は無視できるものではなくなっていた。
 紛争が長期化してきた頃、これら疲弊した国家の一部では、鉄道を共同運営することにより、紛争が発生しても一定の物流が確保できるように事態を改善しようとする動きが始まった。
 これらの国家間では国際鉄道委員会とよばれる超国家的組織が設置され、各国は国家のインフラとして整備されてきた鉄道を国際鉄道委員会に委譲することで、委員会が国家の思惑に左右されることなく独自の裁量で鉄道の経営をおこない、国家間の紛争が物流に影響することを防ぐことを考えた。巨大な植民地や領土を保有し、その経済圏内で自給を可能とする大国は知らず、国外との物流が経済の死命を決する小国にとって、紛争に影響されない経済活動は、たとえ紛争当事国であっても歓迎すべきことであった。要するに、経済面での相互安全保障を実現するために、物流網から国家の影響を排除する仕組みを形成したのである。
 これに、地中海貿易の復権による大国化を目指すイタリア、スエズ運河を利用して英国の海上貿易支配を崩そうと考えるフランスが便乗し、紛争による封鎖に最も影響を受ける内陸国であり、永世中立であるスイス連邦を中心にして国際鉄道委員会を設立するための事前会議が召集されることとなった。この会議によって、国家ごとによってバラバラな鉄道の規格を統一して円滑な国際物流を実現するための連絡調整機関であった欧州鉄道会議を母体として、国際鉄道委員会(設立当初は欧州鉄道委員会であった)の設立が宣言されたのである。
 そして1905年、イタリア-スイス間にシンプロントンネルが開通したことを以って、国際鉄道委員会の本格的な活動が開始される。国際鉄道委員会の管理下にある鉄道路線とその沿線では、紛争下であっても貨物取り扱い量の減少を最低限に抑えることに成功し、加盟国の経済も設立以前の水準を回復し、さらに発展を見せるまでになった。
 この成功は他の国家を刺激し、国際鉄道委員会への加盟を求める国家が増加していった。そして、いつしか国際鉄道委員会は欧州だけでなく他の地域の国家までもを呑み込む巨大組織へと成長したのである。
 この物語は、このような時代背景において、国際鉄道委員会に加盟したばかりの極東の新興国出身の少女が、国際鉄道委員会の保安局員として世界をめぐる冒険へ旅立つところから始まる。


※入院中の父親が壊れつつある。←10月22日

※父危篤の報あり。←10月25日

※今夜が池田ァァッ! ちが、山だ。←10月26日

※10月27日午前3時30分、永眠。

※10月28日通夜。

※10月29日本葬。