2010年9月23日木曜日

ネタメモ001(装甲飛行船)

装甲飛行船と潜水艦を戦わせる方法を構想中。

主人公は潜水艦側。空対海だと、逃げるにしても攻めるにしても空の方が圧倒的に有利だから、海の方がどうやってその状況を逆転するかというところ。

テクノロジーレベルは二次大戦直前ぐらいがいいと思う。

一次大戦以前だと潜水艦側のテクノロジーが成熟していないから海が不利すぎる。
かといって、二次大戦以降だと空にMADや投下式ソナーがあったり、海が原潜になったりするし、そういや最近は潜水艦用のVLSもあるから撃ちっぱなしミサイルなら対空攻撃も不可能じゃない(潜望鏡深度でレーダーつかえるしね。でも位置がバレるとヤバイから、短時間顔を出して敵機を捕捉、同時にミサイルブッ放して急速潜行するのがオススメ)。それに、そもそも装甲飛行船が存在し得ない時代だと、勝負以前の話になってしまう。

通常動力型の潜水艦は、水中走行用の電池を充電する必要があり、そのために水上走行用の内燃機関を利用した発電を行う。

内燃機関は水中では使用できないから、電池が切れれば浮上せざるを得ない。それに、二次大戦までの潜水艦だと空気清浄技術が未発達だから、単に乗員の呼吸で酸素を消費するだけでなく電池が鉛蓄電池であるため塩素も発生する、電池が残っていたとしても乗員の健康のためにはやはり一定期間ごとに浮上して新鮮な空気を取り入れなければならない。仮に潜水艦の動力がワルター機関であった場合は少々異なるが、そもそもワルター機関が実用化されたのは二次大戦末期だから、時代設定的にはオーバーテクノロジー気味。
なお、最近の通常動力型潜水艦でも、自衛隊の“そうりゅう”などスターリング機関を搭載して水中でも発電して長時間潜行を可能にしたものもある。スターリング機関は蒸気機関と同じくらいの歴史があるエンジンなので、設定上の時代でも使えないことはないが、実用レベルの出力が見込めるかどうかは疑問。
それに、あまり長時間潜行を可能にしてしまうと、そもそもの主題である対決が発生しにくくなってしまうのであまりよろしくない。

航空機はこの浮上時を監視して攻撃するのに非常に便利だが、固定翼機は比較的速度が高いため時間当たりの哨戒範囲が広いものの、行動時間があまり長くないので、交代の隙を突いて浮上したり、逃走したりということができる。

しかし、飛行船は速度こそ低いものの潜水艦よりは絶対的に速く、さらに行動時間が極めて長いという特長がある。大型のものだと数日間哨戒飛行を続けることも可能だ。

これに頭を抑えられた通常動力型潜水艦はかなり苦しいだろう。

飛行船にも弱点はある。

浮力を水素やヘリウムなどの空気よりも軽量なガスに依存しているため、高度の調整が難しい。高高度で哨戒をしていると、潜水艦を見つけてもすぐに降下して攻撃するということがやりにくいのだ。これは長時間飛行が可能であるというメリットの裏返しなので、根本的な解決は非常に難しい。

また、船体が巨大である割に重量が小さいため、強風に流されやすい。これも根本的な解決が難しい欠点だ。悪天候では飛行を取りやめて係留するか上空に避難するしかない。しかし、与圧キャビンもそうだが、気圧が低い場所ではガス嚢が膨張してしまうので、そのマージン次第ではあまり上昇することもできない。実用上昇限度の設定が難しい。

小回りが利きにくい。船体が巨大だからしょうがない。とはいえ、これは固定翼航空機に比べてのことで、潜水艦はもっと小回りが利かないので大きな弱点ではないといえる。しかし、飛行船が上空を通過した直後であれば、潜水艦が浮上しても攻撃されにくいという点は使えるだろう。ただし、どうやって潜水艦が飛行船の通過を知るかという問題は残る。

使用するガスが水素だった場合、酸素とちょっとした火花があれば簡単に爆発する。的が大きいだけに砲撃には相当脆弱であるといえる。小口径の機銃弾なら装甲化で防げるにしても、大口径機銃や対空砲には対抗できないだろう。対抗できるだけの装甲を張るとまず浮かぶことはできなくなる。

上空から潜水艦を攻撃する場合、浮上しているときなら機銃掃射でも外版に穴を開けられるかもしれない。これに成功すると潜水艦の最大の武器である潜行能力を使用不能にできる。ただし、これは機銃の射程内のことに限られるので、飛行船の性質からすると、低高度で潜水艦に接近しなければならない。これは見通しが悪くなるため哨戒が難しい。高高度で潜水艦を発見してから、おっとり刀で降下してきても、機銃の射程内に入る頃には潜水艦は潜航して逃げてしまう。
他の攻撃方法としては、上空から爆雷を投下することが考えられる。これは潜水艦が潜航しても攻撃できる点で有利な方法だ。ただし、これも高度が高すぎると爆雷が水面に落下した段階で壊れてしまう可能性があるため、何らかの手段で減速する必要があるだろう。そうなると、飛行船から投下して着水するまでの時間が単なる投下よりも長くなるため、潜水艦の動きを予測しきれないと命中はおぼつかない。それと、減速のために空気抵抗を増やすと横風にも弱くなる。となると、これも確実なのは低高度からの投下ということになる。

設定時代のテクノロジーだとまあこんなもん。飛行船に大砲を積むという手もないではないが、反動を考えるとあまり大口径だったり、初速の速いカノン砲は難しいような気がする。中高度域から攻撃できるのでその点ではかなり有望だが。

対して潜水艦からの攻撃方法。まず、対空である以上、潜水艦の主要武器である魚雷は使用できないと考えたほうがいい。ちなみに、潜水艦の魚雷は発射管から空気圧または水圧で押し出すため、空中に向けて発射しても多分数メートルしか飛ばないと思う。

しかし、多くの場合、潜水艦であっても商船の臨検や敵小型艦艇との交戦に備えて、小口径砲や対空用を兼ねた機銃を装備しているので、これを使用する方法がスタンダードだ。
しかし、小口径砲は元来対水上用であるため、飛行船を攻撃できるかどうか怪しいところだ。機銃は射程の面で飛行船の高度によってはまったく意味をなさないし、威力も低いので飛行船が装甲化されている場合には射程内でも無力化されてしまう可能性が高い

※少し詳しく調べたら、昭和初期に建造された伊号の中に対空機銃に替えて8~10cmの高角砲を装備したものがあったようだ。これなら中高度までの対空射撃は可能だろう。でも、それ以降の伊号では対空機銃になっているようなので、あまり役に立たなかったのかもしれない。

また、一部の潜水艦では航空機を運用することができるが、多くの場合は攻撃能力の低い水上偵察機であり、何よりこれを発進させ得る状況にするためには、二次大戦中の伊号潜水艦の例であるが、相当に熟練した艦でも最低6分もの時間が必要であったとされている(これは神技級の早さだそうだ)。天候や海面状況によっては10分は見込んだ方がいいだろう。今回はあまり考えていないが、収容にはさらに長い時間と危険が伴う。
飛行船がこの時間を待ってくれるかどうかが問題だ。高度調整の難しさと、大きな旋回半径がカギになる。方向転換ができたとしても、攻撃位置に着けるだろうか。
こうした1秒を争う緊迫した場面は、上手く文章化できれば面白いとは思われるので、考慮する価値はあるだろう。

潜水艦側には何がしかの特殊な装備を搭載するのが解決策としてはもっとも簡単だ。もしくは、既存の設備を簡単な改造で対飛行船に利用できるようにするか、だ。現地改造のために知恵を絞るのは悪くない場面だといえる。
二次大戦のことになるが、米海軍のガトー級潜水艦は、当初備砲が3インチぐらいのものだったため現場から威力不足が指摘されて、急遽5インチ級の高射砲を改造したものと換装したそうだ。砲座や射撃指揮装置の問題があるが、この手は使えるかもしれない。
※前述のように高角砲装備の潜水艦もあったので、現地改造でも十分に可能だ。
大仰角を取るための砲座の改造と、中高度域に対応できる射撃指揮装置の整備が重点。もちろん対空射撃の訓練を受けている砲員は欠かせない。

ドラマ的な面白さを考えるなら、こうした改造はしない方がいいかもしれない。圧倒的な不利を既存の装備の運用だけでなんとかするというのはワクワクするだろう。飛行船を低高度に引きずり込む工夫ができれば、勝ち目はあるかもしれない。
すでに飛行船にやられて放棄された他の潜水艦から使えそうな装備を奪取するというのはいいかも。

飛行船の主武装は爆雷ということになるが、これは上空から潜水艦と同航しつつ投下することになる。水平爆撃なら、直上を同航できれば細かい計算が必要ないのでかなり命中率が高くなるはずだ。風は勘案しなければならないが。
これは潜水艦からはほぼ防げないと思う。まあ、神機銃手がいて、落ちてくるのを片っ端から機銃で撃墜するとかいう厨坊的な展開も考えられるが、残念ながらハヤカワさんは(こういうネタを思いついておいて言えることでもないのだが)厨坊ではない。爆雷がなくなれば、退避するか機銃掃射の2択だ。機銃掃射を選択した場合は、射程距離の問題があるので低高度に降りてこなければならない。ごくゆっくりと。
この時、潜水艦側に高角砲があることを知らなければ、無警戒で降下してくる可能性がある。飛行船は装甲化してあるので、対空機銃程度では致命傷を与えられない。そこに油断が生まれるだろう。
ということは、いかに飛行船に爆雷を無駄に消費させるかが潜水艦側の手腕の見せ所になるわけだ。
もっとも、航空爆雷であっても数千メートルの高空から投下すると着水時の衝撃で破壊されてしまうから、おそらく投下高度はそれほど高くないとは思われる。そうなると投下時はどうやっても低高度になるか。
でも、これは潜行中の目標に対してのことだ。洋上航行中の目標なら信管の設定を着発にすれば高度は十分にとれる。

あ、それなら潜水艦がごく浅い深度で潜航していて、飛行船が浅深度用に設定した爆雷を投下しようとして降りてきたところに、急速浮上して対空攻撃するっていうのはどうだろう? まあこれも潜行中にどうやって飛行船の動きを知るかっていう問題には突き当たるけど、それを解決すれば結構いいかもしれない。
そうか、爆雷が投下されて爆発すれば低高度に降りてきているという推測は成り立つな。
ということは、勘所は潜水艦がいかに最初の爆雷を避けて浮上し、速やかに対空砲撃の準備を行うかというところだ。
飛行船側も急に浮上してきた相手に対してどう行動をとるか。前述のように基本的な能力からして急に方向転換したり上昇したりはできない。増速して離脱を計るか、爆雷の信管の設定を急いで変えて攻撃するか、機銃の射程内であるかどうかも問題だろう。対空防御用の豆鉄砲だと潜水艦に致命傷を負わせることは難しいが、対空砲撃に出てくる乗組員を撃つことはできる。潜水艦の備砲には砲塔どころか防盾すらない場合が多いから、豆鉄砲でも相当な脅威のはず。

ああ、戦闘パターンはかなり固まってきた。

舞台設定は南洋の島嶼地域にしたい。欧州だとちと地理の検証が大変だし、地理がよく知られているだけに飛行船や潜水艦の基地を作り難いというのもある。アフリカや南米も候補にできるが、双方とも隠れ場所が多いという点では島嶼地域に軍配が上がる。カリブ海は米国が近すぎるので、米国に敵対する勢力はそれだけで行動が取りにくくなってしまう。

潜水艦は日本の伊号。昭和初期には外洋で使用できる大型の潜水艦が大分作られているし、日本語で読める資料も他の国のものより得やすい。特に、潜水艦内部で乗員がどのような生活や戦闘を行っていたかなど、細部のリアリティを追求するための資料は日本のものがいちばん豊富だ。

装甲飛行船は帝政ドイツの残党。まあ大型飛行船を大量に運用したといえばドイツだろう。もちろん英国や米国などドイツ以外の国でも軍用の飛行船は使用されていたのだが、量と質においてドイツに一日の長があったと思う。

南洋群島は一次大戦以前に帝政ドイツが植民地としていたが、敗戦により連合国(二次大戦の連合国とは異なるので注意)に統治権が移動している。しかし、帝政ドイツの一部には東洋艦隊を始めとする本国の敗戦を認めず南洋群島で再起を図る勢力があるという設定にしようかと思う。それ以外のドイツ海外領土や親ドイツ国家となると、アフリカの一部やアルゼンチンなどとなる。こっちの方だと今ひとつ飛行船対潜水艦という図式にはなりにくいような気がする。

一次大戦後に南洋群島で権益を持つのは日本の他に英国、オーストラリア、オランダなど。米国も旧スペイン領を中心にした勢力圏を持つ。当然ながらこれらも絡んでくることになる。共闘するか、反目するかはこれからの課題。王道展開だと、最初は政治的な問題で反目しているが、共通の敵に対して一時的な共闘関係を結び、その内に打ち解けていくという感じだろうが、そのままやるとなんの捻りもないので一考を要すところ。

装甲飛行船は、もともと装甲板はなかったが、敗戦直前にドイツ本国から資金や人員を積載して脱出してきたものを南洋群島で改造したことにする。なお、英国で飛行船に懸垂した飛行機を発進させる実験に成功しているので、飛行船の最後の武器として使うかもしれない。旧式の複葉機なので爆雷投下するとかは難しいが、飛行船よりも速度があって小回りが利くから鈍重な飛行船の死角をカバーできる。潜水艦に対する牽制としては十分に役立つだろう。もし、潜水艦側が艦載機を射出するつもりなら、旧式といえど対抗戦力にできる。速度はともかく運動性は、たとえ旧式機であってもゲタばきの水上機に負けることはない。それに、鋼管フレームと布張りの飛行機というのは、全金属製のモノコックフレームより銃撃に対して強かったりする。乗員やエンジン、燃料タンクといった場所に当らなければ、ほとんどの弾丸は機体に被害を与えずに貫通してしまうのだ。一次大戦の頃の話だが、空戦で数十発被弾してもなんの問題もなく飛行したという例がある。

飛行船の機動性を上げる方法として、ハイブリッド型という方式が考えられる。一般的な飛行船が浮力のすべてをガスに依存するのに対して、一部を固定翼飛行機のような翼によって補うのだ。これだと、速度を低下させると自重によって沈降するため、高度の調整が飛行船よりは楽になる。後付で装甲化した分増えた重量の補償としては悪くない案だ。実際、近年飛行船の低燃費と静粛性が見直されていて、これに近い形式の旅客飛行船が企画されているそうだ。
外観は大型輸送機のグッピーとかベルーガみたいな感じ(両機種とも大容積貨物用に大きく膨らんだ胴体をしているが、浮力用の気嚢は持たない一般的な航空機なのでお間違いなく)になるのだろうか? 
ただし、通常の飛行船が空中で停止できるのに対して、ハイブリッド式の飛行船は常にある程度の速度を出していないと墜落してしまう。通常の固定翼航空機に比べれば低速だとはいえ、この時代の潜水艦は水中で最大6~10ノット、水上でも20ノット程度、巡航速度ならもっと遅いから、これと同航することは難しくなるだろう。

なんとも中途半端な感じだ。だが、中途半端も各機能が高いレベルで融合していれば使い物になることがある。MBTとかマルチロールファイターってのがそう。確かに特定の目的に機能が特化したものよりはその目的に対しては性能が劣るが、汎用性が高く、個々の目的はまあまあの成績なら、数をそろえたり兵站を単純化できるマルチロールなものの方が安く済んだりする。ティーガーは強力だけど、少数で戦場全体を制圧することはできない。対してシャーマンはティーガーより弱いが歩兵よりは強い。ティーガーのいない場所を狙って量を投入すれば、戦場の大半はシャーマンによって制圧され得るのだ。チハ車もねえ、量があれば重装備を揚陸する前の米軍に一泡吹かせられたかもしれないのにねえ。艦砲の支援射撃は威力が大きすぎるから近接戦闘だと役立たずだしな。まあ、1回撃退しても直後の報復艦砲射撃で全滅だろうけど。燃料もないしね。

いかん、話がずれてきた。まあ、とりあえずハイブリッド型飛行船はそういう感じの高度な融合にははならないとは思う。




※やっぱりこう追記がガンガンできるブログはアイデアを纏めるのに向いている。NCブログは重い上にたんびに接続を切られるから、少なくともハヤカワさんの使い方には合ってない。妙なActivXを入れるからIEしか使えないっていうのもダメダメ。ぐぐるさんは、いつのまにかエディタの日本語入力がおかしかったのが直っているので、今のところ使い勝手に不満はない。しばらくここに居付いてみよう。

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